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WeWork CEO辞任はコワーキングサービス流行り衰退の前兆?

アメリカで、コワーキングスペース会社「WeWork(ウィーワーク)」の創業者アダム・ニューマン氏が親会社WeCompanyのCEOを辞任しました。
WeWorkはソフトバンクより120億ドルもの巨額出資を受け、日本の都市部にも進出していますが、現在、かなりの批判にさらされています。

そもそもコキングスペースとは何でしょうか。
一昔前まで仕事をするには、事務所を借り、机や椅子などの備品を用意し、電話やネット回線を引き・・・というのが普通でした。
しかし、携帯電話やノートパソコンなどのハードやWiFiなどのネット環境が発達してくると、場所を問わず働けるようになり、フリーランスで働く人も増えてきました。
次第に、スタバやカフェなどでコーヒーを片手にノートパソコンを開き仕事をする「意識高い系」「ノマドワーカー」「コワーカー」と称されるおしゃれな人々が出てきました。
そうした動きの中、「コワーキングスペース」が生まれました。
コワーキングスペースとは、事務所全部ではなく、あらかじめ用意されている机ごとに契約をし、水道やトイレなどの水回りやコピー機などの備品(ない場合もある)は共有する、というもの。
これだけ聞くと、レンタルスペースと変わらないようですが、貸主がスペース全体をおしゃれに内装していることがミソ。
イメージ的には、スタバで机ごとに賃借契約をして利用する、といった感じでしょうか。
フリーランスで働く人々の出会いの場、新しいサービスを生み出す場としても期待されました。
そうした会社の走りがWeWorkです。
WeWorkがオフィスビルを借り上げ、内装をおしゃれに整え、コワーカーに賃貸します。コワーカーは1か月ほどの短い期間(日割りもあり)で契約。
条件にもよりますが、契約した場所で空いている机があれば利用したり、専用の机を利用したりします。
契約金額もさほど高くなく、解約金や退去の際の原状回復工事費用を払う必要もないので、コワーカーは気軽に契約します。
賃借人が決まらないと1か月間まるまる賃料が入らない事務所貸しとは違い、金額は少ないものの、1人でも利用者がいれば、WeWorkに毎月の収益が入ります。
コワーカーが毎日机を使用するとは限らないため、机の数以上のコワーカーと契約をすることも可能です。
WeWorkは勢いに乗り、IPOを控え、目論見書の会社評価額470億ドルとなっていました。
ところが、実際は、2019年上半期は9.4億円の赤字。
来年の請求を今年の売上で計上し売上回収後に「コミュニティ調整金」として会計では現れない経費計上をしたり、オフィスビルのオーナーが賃借料を値下げに応じるとその分を売上計上したり、退会したコワーカーに請求・入金してもらってから返金したり・・・など、売上を高くみせたり経費を会計に現れないようにしたりと工作していました。
実際の累積赤字は60億ドルになるともみられています。

コワーキングスペースとは儲かるのでしょうか。
一人一人の利用額はそれほど高くありません。
おしゃれにするといっても差がつけにくく、この会社のコワーキングスペースでないといけないという理由がありません。
退会も簡単なため、利用者の囲い込みが困難です。
利用条件を厳しくすると、通常の賃貸借契約と変わりがなく、敬遠されてしまいます。
結局、コワーキングスペースに求められるのも、行きやすかったり利便性が高かったり、立地によるところが大きく、そうしたところはおのずと事務所貸しでもニーズがあります。
カフェの利用客を効率の良い収益に変える、という視点はすばらしいものの、オフィスビルのオーナーや不動産会社が同事業を始めると、WeWorkにそれほど競争力がないことがわかります。
オフィスビルオーナーであっても、コワーキングスペースがお勧めというわけではありません。
遊休地を駐車場として貸し出す、と同じくらい、何も儲けが無く遊ばせているビルなら、コワーキングスペースにした方がまし、という方策で、ほかに対策があるなら、そちらを優先すべきです。
また、このサービスが、「不動産テック(ネットやITを利用した不動産の新しいサービス)」とみる向きもありましたが、契約をネットですること、貸し出されるスペースのネット環境が整っていること、利用者にITやネット関係者が多いだけで、実は他の不動産サービスと比較しても、ことさらネットやITをうまく使ったサービスというわけではありません。

ちなみに、ソフトバンクは今回のWeWorkへの出資で批判も浴びています。
ソフトバンクはベンチャー企業へ巨額投資をしていますが、そのことが、今回のWeWorkの評価額のように、実際の会社価値よりも高く見せ、市場やファンドを混乱させる要因になっているからです。

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2019/09/27